リリーのすべて

2016/アメリカ/トム・フーバー

オススメ度 ★★★★★


《あらすじ》

1928年、デンマーク。風景画家アイナー(エディ・レッドメイン)は、妻であり肖像画家のゲルダ(アリシア・ヴィキャンデル)の絵のモデルとしてドレスを着たことをきっかけに、自身の内側に秘められた女性性に気付いていく。それ以来、“リリー”という女性として過ごす時間が増えていったアイナーは、困惑と苦悩を深めていく。一方ゲルダも、夫が夫でなくなっていくことに困惑するが、次第にアイナーの本質、リリーを受け止め二人で解決の道を探し始める…。


※以下ネタバレありです

《感想》

一週間は引きずりました。
通勤中、会議中、打ち合わせ中…
ふとした時に、アイナーの切なく儚げな笑顔が一瞬浮かんでくるんです。
で、その度わたしは動きが止まって心臓がぎゅっとなる。
仕事しろよって感じですが。

エディ・レッドメインは紛れもなく名優です。

この作品は実話をもとにしたフィクションですよね。
色々調べてみると実際とは違う点も多々あるようですが、それはそれ。

始まりからラストまで、ずーっと切なく美しい映画でした。

リリー演じるエディの所作の美しさは、女性であるわたしでもうっとり見惚れるレベル…
こんなに素敵な女性、なかなか居ないですよね。


とにかく、リリーとゲルダ、というよりゲルダの愛情が凄いんです。
お互いが戸惑いながらも支え合い、幸せへの道を模索する。
これが“絆”なのか、と気付かされた気がしました。

観ている最中、
ノーベル経済学賞を受賞した数学者ジョン・ナッシュの反省を描いた映画「ビューティフル・マインド」を思い出しました。
ジョン役のラッセル・クロウ、妻アリシア役のジェニファー・コネリー共に素晴らしい演技でこちらもわたしにとっては心に残る名作です。

アイナーが徐々にゲルダへそっけなくなっていくあたりは
アイナー自身も女である事に思い切り舵を切らないと崩れてしまう、という心からなのかなぁ…とは思いつつも悲しかった。
それでも寄り添うゲルダの心の深さたるや…


人ってここまで誰かを想えるのですね。

どうか観て、一週間引きずってください。